ヨモギ由来の成分「アルテミシニン」とは?がんに効くって本当!?

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ヨモギは三色団子やヨモギ餅などに含まれている身近なものです。

ヨモギには様々な健康効果が確認されていますが、ヨモギの成分であるアルテミシニンにはなんと抗がん作用も確認されています

本記事では、このアルテミシニンの抗がん作用について解説していきます。

是非最後までご一読ください。

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アルテミシニンとは?

アルテミシニンはヨモギの1種であるクソニンジン(Artemisia annua)という植物から分離・命名された成分です。

アルテミシニンの構造(Wikipediaより引用)

化学的にはセスキテルペンラクトンの1つであり、構造内のエンドペルオキシドブリッジ(-C-O-O-C)が鉄イオンと反応して、フリーラジカルを生成するという特徴を持っています。

アルテミシニンとその誘導体は古くからマラリヤ治療薬として用いられており、現在でも世界中で広く使用されているなど、優れた使用実績を持っています。

ちなみに、アルテミシニンの発見者である屠 呦呦(トゥーユーユー)博士は2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞しています。(2015年のノーベル生理学・医学賞では、イベルメクチンを発見した北里大学の大村智先生も共に受賞されています。)

アルテミシニンの抗がん作用

冒頭でも説明した通り、アルテミシニンには抗がん作用が確認されています。

がん細胞はトランスフェリンレセプターという鉄イオンを細胞内に取り入れる受容体を多く発現しているため、正常細胞と比べて細胞内の鉄イオンが豊富です。そのため、アルテミシニンと選択的に反応しやすく、アルテミシニン構造内のエンドペルオキシドブリッジとの反応で生じるフリーラジカルにより、細胞死へと追い込まれていきます。

(引用:伝統薬から開発された抗マラリア薬でがんを治す 漢方がん治療:アルテミシニンの抗がん活性

なお、ワシントン大学の研究チームのリーダーであるヘンリー・ライ博士によると、「アルテミシニンは、健康的な細胞の約100倍もの癌細胞を選択的に死滅させることができるだけでなく、抗がん剤よりも34,000倍も正確に癌細胞だけを死滅させることができます。」と言われています。

ちなみに、いくつかの医院ではアルテミシニンの誘導体であるアルテスネートを使用し、アルテスネート点滴としてがん治療を行っているところもあります。

また、英国で行われた結腸直腸がん患者を対象にした臨床試験では、手術前に1日200mgのアルテスネートを14日間傾向投与すると、術後の生存率が大きく改善されたことも確認されています。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4484515/

このようなことから、アルテミシニンやその誘導体の摂取は、がんの予防・改善に効果的な可能性があると言えるでしょう。

アルテミシニンの摂取方法は?何に含まれている?

アルテミシニンはヨモギに含まれる成分であることから、ヨモギを食べることで摂取できます。

しかし、ヨモギには様々な種類のものがあり、種類によってアルテミシニンの含有量が大きく異なるのが実情です。

以下の図はヨモギの種類毎に含まれるアルテミシニン含有量を表したものなのですが、日本に生息しているヨモギにはアルテミシニンはあまり含まれていないのが現状となっています。

(引用:ヨモギいろいろ | 抗がん成分アルテミシニン含有量比較

上の図から分かる通り、数ある種類の中で最もアルテミシニンを含んでいるヨモギはクソニンジンなので、ヨモギから摂る場合にはクソニンジンを食べるのが効果的でしょう。

ただ、クソニンジンの日本における生息数はあまり多いわけではないので、あまり市販では出回っていないのが現状のようです。そのため、クソニンジンを摂る場合には、漢方薬局で青蒿(せいこう)を処方してもらうと良いかもしれません。

日本の一般的なヨモギにもアルテミシニンが含まれていないわけではないので、ヨモギの粉末をお湯などに溶かし、ヨモギ茶として摂るのも良いかと思われます。ヨモギの粉末はAmazonなどで販売されています。

ちなみに、アルテミシニンはサプリメントでも摂取可能です。

Doctor’s BESTのサプリメントでは1粒あたり100mgのアルテミシニンが含まれているため、効率的にアルテミシニンを摂取できます。興味のある方はi Herbなどで検索してみてください。

まとめ

アルテミシニンはヨモギに含まれる成分の1つです。

様々な研究から、アルテミシニンには抗がん作用が確認されており、アルテミシニンの摂取はがんの予防・改善に効果的な可能性があります。

アルテミシニンはヨモギ(特にクソニンジン)を食べる、青蒿(漢方)を摂る、サプリメントを摂るなどの方法で摂取可能です。

また、アルテミシニン誘導体のアルテスネートの場合は、いくつかの医院でアルテスネート点滴が行われているので、点滴によっても摂取できます。

アルテミシニンとその誘導体はがんの予防・改善に有望であるため、健康面で不安がある場合には定期的にヨモギ茶やサプリメントなどを摂っておくと安心しやすいかもしれません。

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