食品添加物「加工デンプン」とは?種類や危険性を解説

食品添加物
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スナック菓子や冷凍麺類などの原材料名で見かける「加工デンプン」。

デンプンという名前が付いており、抵抗感を抱きにくい印象の添加物ですが、実は危険性があると言われています。

本記事では、加工でんぷんの概要と危険性について解説していますので、興味のある方はぜひ最後までご一読ください。

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加工デンプンとは?

加工デンプンとは、デンプンを科学的に加工した食品添加物です。

食品に粘り気を出したり、食品の安定性や乳化を促進させたりするほか、デンプンの老化を防ぐなどの働きがあり、増粘剤、ゲル化剤、糊料、安定剤、乳化剤として使用されています。

使用される食品としては、スナック菓子や生菓子、ドレッシング、冷凍麺類、ジャム、パンなど様々です。

加工デンプンは加工の種類別に以下の12種類が存在します。

  • アセチル化アジピン酸架橋デンプン
  • アセチル化酸化デンプン
  • アセチル化リン酸架橋デンプン
  • オクテニルコハク酸デンプンナトリウム
  • 酢酸デンプン(アセチル化デンプン)
  • 酸化デンプン
  • リン酸架橋デンプン
  • リン酸化デンプン
  • リン酸モノエステル化リン酸架橋デンプン
  • ヒドロキシプロピルデンプン
  • ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン
  • デンプングリコール酸ナトリウム

これらは添加物として1つ1つ異なる物質ですが、原材料名としては「加工デンプン」や「加工でん粉」、「加工澱粉」などと一括表示されているケースがほとんどです。そのため、消費者側からすると、どの種類の加工デンプンが使用されているのかが判別できないのが現状となっています。

加工デンプンの危険性

加工デンプンが危険といわれているのには、大きく分けて以下の2つの理由があります。

発がん性を有する加工デンプンがある

1つ目の理由は、発がん性を有する加工デンプンがあるためです。

先ほど加工デンプンは12種類あることを説明しましたが、この中の「ヒドロキシプロピルデンプン」「ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン」には発がん性があると言われています。

実際、欧州では欧州食品科学委員会(SCF)がこの2種類の加工デンプンの発がん性が否定できないとして、乳幼児向けの食品への使用を禁止しています。

それ以外の10種類の加工デンプンに関しても、欧州では乳幼児向け食品に対し、その使用を5%以下の濃度とするべきと使用量の制限が設けられています。

このような加工デンプンですが、日本では原材料名で一括表示されてしまうため、どの種類の加工デンプンを使用しているのかの見分けができません。そのため、加工デンプンの記載がある場合にはヒドロキシプロピルデンプンやヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンを使用している可能性もあり、安全性が懸念されています。

原料に遺伝子組み換え食品を使用している可能性がある

2つ目の理由は、原料に遺伝子組み換え食品を使用している可能性があるためです。

加工デンプンはデンプンを加工して作られますが、その元となるデンプンはトウモロコシや米、小麦、豆類、ジャガイモ、タピオカなどが原料となっています。

加工デンプンはこの中でもトウモロコシ由来のデンプンを原料としていることが多く、トウモロコシの場合には遺伝子組み換え食品を使用している可能性も否定できません。

遺伝子組み換え食品に関しては、動物実験における安全性のデータから、健康被害をもたらす可能性があるとの報告がなされています。

まとめ

食品の粘り気や安定性を向上させる「加工デンプン」。

増粘剤、ゲル化剤、安定剤などの用途で使用され、スナック菓子やドレッシング、冷凍麺類など、様々な加工食品に使用されているのが現状です。

しかし、加工デンプンには以下のような危険性があると言われています。

  • 発がん性を有する加工デンプンがある
  • 原料に遺伝子組み換え食品を使用している可能性がある

欧州では乳幼児向け食品に対し、発がん性を有するヒドロキシプロピルデンプンとヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンの使用を禁じているほか、その他の加工デンプンについても使用量の制限が設けられています。

一方、日本では添加物として使用される場合には安全性の問題はないとして、1日の許容摂取量などは特に設けられていません。

それに加え、原材料名では「加工デンプン」と一括表示されてしまうことから、どの種類の加工デンプンを使用しているのか判断できないのが現状となっています。

このような危険性があり、できれば避けてい食品添加物の1つですが、現状加工デンプンを含まない加工食品は少ないので、ある程度許容する部分は許容してほどよく避けていけると良いですね。

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