調味料として使われている「ケチャップ」。
ほどよい酸味とトマトの風味を加えられることから、常備している方も多いのではないでしょうか?
しかし、数あるケチャップ製品の中には、避けたい原材料が使用されているものも少なくありません。
そこで本記事では、ケチャップに使われる原材料や添加物、おすすめの無添加ケチャップを紹介します。
ケチャップに使われる添加物が気になる方や、無添加のケチャップを探している方には役に立つ内容となっていますので、ぜひ参考にしてください。
なお、日本では「ケチャップ=トマトケチャップ」という認識が広がっているため、本記事では「ケチャップ=トマトケチャップ」という前提で話を進めています。
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ケチャップの原材料と製造方法
最近のケチャップ(トマトケチャップ)には添加物が含まれているものが多いですが、ケチャップの主な原材料は以下のようにいたってシンプルです。
- トマト
- 食塩
- 香辛料
- 食酢
- 砂糖
- たまねぎ
製造方法については、完熟トマトを煮詰めてトマトピューレを作り、それをベースに食塩や香辛料、食酢、砂糖、たまねぎなどを混ぜて作られます。
このように、ケチャップはいたってシンプルな原材料から作ることができるため、これら以外の聞きなれない原材料は添加物の可能性があると言えるでしょう。
ちなみに、ケチャップは日本農林規格(JAS)によって規格が定められており、分類上は「トマト加工品」の「トマトケチャップ」に分類され、以下のように定義されています。
引用:農林水産省「トマト加工品の日本農林規格」
- 濃縮トマトに食塩、香辛料、食酢、砂糖類及びたまねぎ又はにんにくを加えて調味したもので可溶性固形分が25%以上のもの
- 1に酸味料(かんきつ類の果汁を含む。)、調味料(アミノ酸等)、糊料等(たまねぎ及びにんにく以外の農畜水産物並びに着色料を除く。)を加えたもので可溶性固形分が25%以上のもの
ケチャップに使用できる原材料・添加物
ケチャップは性状と可溶性固形分(繊維質)によって「特級」と「標準」の2つの区分に分類され、それぞれで使用できる添加物が異なります。
ここでは、それぞれの区分で使用が認められている原材料と添加物を紹介します。
使用が認められている原材料
ケチャップ(特級・標準)への使用が認められている原材料は以下の通りです。
- 濃縮トマト(使用する濃縮トマトのリコピン量は,有機溶媒で抽出した後吸光光度法によっ
て測定したとき,無塩可溶性固形分 4.5 %に換算して 7 × 10 mg/kg 以上とする。) - たまねぎ
- にんにく
- 食塩
- 香辛料
- 醸造酢
- 砂糖類
上記以外の原材料はケチャップへの使用が認められていません。
なお、原材料に関しては特級・標準どちらも同じものが認められているのが特徴となっています。
使用が認められている添加物
JAS規格によると、ケチャップへの使用が認められている添加物について以下のように定められています。
a) CODEX STAN 192 3.2 の規定に適合するものであって,かつ,その使用条件は同規格 3.3 の規定に適合し
引用:農林水産省「トマト加工品の日本農林規格」
ていなければならない。
b) 使用量が正確に記録され,かつ,その記録が保管されているものでなければならない。
c) a)の規定に適合している旨の情報が,一般消費者に次のいずれかの方法により伝達されるものでなければ
ならない。ただし,業務用の製品に使用する場合にあっては,この限りでない。
1) インターネットを利用し公衆の閲覧に供する方法。
2) 冊子,リーフレットその他の一般消費者の目につきやすいものに表示する方法。
3) 店舗内の一般消費者の目につきやすい場所に表示する方法。
4) 製品に問合せ窓口を明記の上,一般消費者からの求めに応じて当該一般消費者に伝達する方法。
難しい内容となっていますが、具体的には以下の添加物の使用が認められています。
特級 | 標準 |
---|---|
香辛料 | 1. 酸味料 クエン酸及びDL-リンゴ酸 |
2. 調味料 ・L-グルタミン酸ナトリウム ・5′-リボヌクレオチド二ナトリウム | |
3. 酸化防止剤 L-アスコルビン酸 | |
4. 糊料 ・タマリンドシードガム ・ペクチン (それぞれ内容量が1kg以上の製品に使用する場合に限る。) | |
5. 香辛料抽出物 |
特級では香辛料のみ使用が認められていますが、標準では酸味料や調味料、酸化防止剤、糊料、香辛料抽出物の使用が認められているのが特徴です。
ケチャップに使用される避けたい原材料と注意点
ケチャップに使用される原材料・添加物は先述の通りですが、実はケチャップは添加物の使用が少ない調味料の1つとなっています。
そのため、他の調味料に比べると、添加物についての心配は少ないと言えるでしょう。
ただし、ケチャップには1つ避けたい原材料があるほか、選ぶ際に注意点もあるため、以下でそれぞれ解説します。
ぶどう糖果糖液糖
ケチャップの避けたい原材料としてあげられるのが、「ぶどう糖果糖液糖」です。
ぶどう糖果糖液糖は砂糖類として使用される原材料であり、ケチャップに甘味を加える目的で使用されることがあります。
ぶどう糖果糖液糖はでんぷんを酵素で分解して作られた液状の糖のことで、ぶどう糖と果糖を主成分としていることから、血糖値を急激に上昇させやすい性質があります。
また、原料として使われるでんぷんは遺伝子組み換えとうもろこしに由来するものも少なくなく、できるだけ避けた方が良い原材料と言えるでしょう。
トマトの農薬残留
ケチャップの主原料として使用されるトマトですが、実は農薬が残りやすい野菜として有名です。
実際、アメリカ環境保護NPO「The Environmental Working Group(EWG)」による残留農薬が多い農産物ランキング「Dirty Dozen」では、トマトは2022年に12位、2023年に13位と報告されています。
そのため、トマトの残留農薬が気になる場合には、ケチャップはできるだけ有機トマトを使用したものを選ぶのが良いと言えるでしょう。
おすすめの無添加ケチャップ6選
ケチャップ製品には様々なものがありますが、中には先述の避けたい原材料が使われていることも少なくありません。
そこで、ここではおすすめの無添加ケチャップを6つ紹介します。
ケチャップの原材料・添加物が気になる方や、無添加ケチャップを探している方はぜひ参考にしてください。
①【KAGOME】有機トマト使用トマトケチャップ
【原材料】有機トマト(アメリカ又はイタリア)、砂糖、醸造酢、食塩、有機たまねぎ、香辛料
こちらのケチャップはケチャップメーカーとして有名な「KAGOME」が販売しているケチャップです。
原材料に有機トマトと有機たまねぎを使用しており、食塩はにがりを含む天日塩を使用しています。
有機トマト使用のケチャップの中では値段が安い部類に入りますが、これは原材料の多くが外国産であるためです。
塩分を控えめにして作られており、甘味と旨味のバランスがとれたケチャップとなっています。
スーパーなどでも見かけやすい商品です。
②【ハグルマ】有機栽培トマト使用食塩不使用ケチャップ
【原材料】有機トマト(アメリカ)、砂糖、醸造酢、たまねぎ、香辛料
こちらのケチャップは調味料メーカーの「ハグルマ」が販売しているケチャップです。
原材料にアメリカ産の有機栽培トマトを使用しています。
食塩を使用していないのが特徴で、食塩の代用として使用される「塩化カリウム」も使用していません。
トマト本来のコクや旨味が活かされたケチャップとなっています。
③【高橋ソース】カントリーハーベスト 有機トマトケチャップ
【原材料】有機トマト、有機砂糖、有機醸造酢、食塩、有機たまねぎ、有機香辛料
こちらのケチャップはソースメーカーの「高橋ソース」が販売しているケチャップです。
有機JAS認証を取得しているケチャップで、原材料のすべてがオーガニック素材となっています。ただし、有機トマトは外国産です。
トマトの自然な旨味とフルーティーさが特徴のケチャップとなっています。
Amazonで非常に人気の商品です。
④【光食品】有機トマトケチャップ
【原材料】有機トマト、有機砂糖、麦芽水飴、米酢、りんご酢、食塩、有機玉ねぎ、有機にんにく、香辛料
こちらのケチャップは無添加やオーガニック原料にこだわっている「光食品」が販売しているケチャップです。
有機JAS認証を取得しているケチャップで、原材料の有機トマトは海外産と国産のものを使用しています。
そのほかの原材料についても、以下のように徹底してこだわって選ばれています。
- たまねぎとにんにく:100%国産有機
- 糖類:有機砂糖と麦芽水飴(原料の国産ばれいしょは遺伝子組み換えでない)
- 醸造酢:国産有機米100%の有機純米酢と有機りんご100%の有機純りんご酢(アルコール不使用)
- 食塩:天日乾燥の原塩
トマトの自然なコクと甘味が特徴のケチャップです。
⑤【光食品】国産有機トマト使用有機トマトケチャップ
【原材料】有機トマト、糖類(有機砂糖、麦芽水飴)、有機醸造酢(米酢)、食塩、有機たまねぎ、有機にんにく、香辛料
こちらのケチャップも④と同じ「光食品」が販売しているケチャップです。
同じ有機JAS認証を取得しているケチャップであり、原材料もほとんど④と同じですが、国産有機トマトを100%使用している点が④と異なっています。
貴重な国産有機トマトを100%使用しているので、値段は少々高めです。
また、こちらのケチャップは瓶詰めの容器になっている点も特徴となっています。
国産無添加にこだわりのある方にはおすすめです。
⑥【イオン】トップバリューグリーンアイ オーガニックトマトケチャップ
【原材料】有機トマト(アメリカ産)、有機砂糖、有機醸造酢、食塩、玉ねぎ、香辛料
こちらのケチャップは「イオン」が販売しているケチャップです。
販売元はイオンですが、製造元は③と同じ「高橋ソース」となっています。
原材料にはカリフォルニア産の有機トマトを100%使用しており、酸味をおさえたマイルドな味が特徴です。
砂糖や醸造酢も有機のものを使用しており、香辛料に使われるとうもろこし・ばれいしょについては遺伝子組み換えでないものを使用しています。
原材料のほとんどが外国産のものを使用しているので、オーガニックケチャップの中ではお手頃な価格です。
イオンの店頭やネットスーパーで購入できます。
まとめ
様々な料理に使用できる「ケチャップ」。
最近では様々なケチャップ製品がありますが、中には心配な原材料や添加物が使われているものもあります。
そのため、原材料や添加物が心配な場合には、ケチャップを選ぶ際に原材料名をよく確認しておくことが大切です。
本記事で紹介した無添加ケチャップもぜひ商品選びの参考にしていただければと思います。
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